秋に訪れる不安定な天気。
豪雨と低気圧で、
ちょっと体調不良...という方へ。
秋雨前線の影響で、雷雨を伴った激しい雨が続くこの季節は、自律神経が乱れやすい時期。
私たち人間は、自然界と調和しています。
自然界の影響を受けるのは、
自然なことです。
この記事では、自然界の動きをMAI式アーユルヴェーダの視点で解説しながら、
起きやすい症状と
体質別にどんなケアをしたらいいか
をまとめました。
秋雨の季節は、
なぜ体調不良が増えるのか?



自然界と体内で、
ヴァータ、ピッタ、カパの
エネルギーが暴走するからです。
一つずつみていきましょう。
体内に残る夏の熱、ピッタ
少しづつ秋の気配を感じますが、
まだまだ残暑の厳しいとき。
じつは、体内には、
夏のピッタ(火・水)のエネルギーが溜まっている状態。
ピッタのエネルギーが増えると
- 炎症が起きやすい
- イライラしやすい
- 胃腸の不調が起こる
こんな症状が出やすくなります。
古来からの慣わしのひとつお月見は、熱を冷ます月夜を眺めることで、熱を鎮静させる働きをしてくれるのですね。自然と根付いている風習が、身体のリズムと調和していることには毎回、驚きます。


秋風と不安定な天気で乱れるヴァータ
秋に向かうにつれて、
乾燥した風ヴァータ(風・空)のエネルギーが高まってきます。
秋の気配は、どんなシーンで感じますか?
残暑が厳しい中でも、
スーッと爽やかな夏とは異なる乾いた風。
秋冬にかけてお肌が乾燥しやすくなるので、イメージがつきやすいでしょうか。
季節の変わり目で不安定な天気。
朝晩の寒暖差や急な豪雨、台風も増える季節。
ヴァータは動きをもたらすエネルギーを含んでいますから、増えすぎると乱れやすさに変化します。
ヴァータのエネルギーが増えると
- 不安感
- 不眠
- ソワソワ、気が散る
- 神経過敏
- 冷え
- 便秘
このような症状が、目立ってきます。


秋雨前線の停滞と雨によるカパ
秋雨前線が到来すると湿気や停滞感が増し、
カパ(水・地)エネルギーが増大します。
なんとなく気分が憂鬱になったり、
体が重く感じたり。
すべてのことが面倒に感じ始めたら、
カパの影響を受けています。
カパのエネルギーが増えると
- むくみを感じる
- だるい
- 停滞感、はっきりしない
- ネガティブになりやすい
- 思考がモヤっとしてくる
- 言いたいことがうまくいえない
カパが増えると、
なんともすっきりしない。。。
憂鬱な時間が増えてきます。


秋雨の季節は全てのエネルギーが
反応するトリプルパンチ
アーユルヴェーダを説明するときは、
3つのエネルギー(ヴァータ、ピッタ、カパ)に分類します。
この3つのエネルギーをドーシャといいます。
秋の季節の変わり目は
ドーシャ(ヴァータ、ピッタ、カパ)が
すべてが増大しやすく
乱れやすい時期にあります。
どの性質の人も、症状が表在化しやすい時期。
言い換えれば、
今まで抱えてきた弱点や
解決しなければならない問題が
表に出ているだけなのです。
ある意味、次に向かうためのチャンスでもあります。
この不調をヒントに、
次に向かう準備ができます。



人それぞれ、
出やすい症状が異なるのは?
今の時期に怒りっぽくなる人もいれば、
憂鬱で気分が落ち込みやすい人もいます。
この違いは、
もともと持っている体質と
増える性質が
人それぞれ異なるため、
反応も変化するのですね。
顔も性格も十人十色なら、
体質や性質が異なるのはとても自然なことです。
普段から自分のもともとの体質と、
エネルギーの性質が理解できていれば、
あらゆる症状の対処ができます。
秋雨の不調を整える
MAI式アーユルヴェーダの対処法
なにも難しく考える必要は、ありません。
『自然と調和』させる視点でケアしていきます。
判断基準は、自然か不自然か。
そして、なによりも大事なのは
あなたの心と身体の声に耳を傾けることです。
ここでは、すぐできる対処法をご紹介します。
朝起きたら、1杯の白湯


症状があるということは、
毒素(アーマ)が溜まっている
とアーユルヴェーダでは考えます。
毒素を現代的にいえば、
「化学物質」「重金属」「食品添加物」などを指しますよね。しかし、ここでいう毒素は、一般的な毒素とは異なります。
アーユルヴェーダの毒素は、
『未消化物』すべてをさします。
たとえば、
食べ物、人間関係、感情、情報など。
症状があるのなら、
何かしらの毒素が溜まっている
と考えていい。
なので、とりあえず朝起きたら1杯の白湯を飲むことから始めてみてください。
白湯は、未消化物を流したり、消化の火(アグニという消化の神様)を目覚めさせる働きをしたり。どの体質でも、安心して取り入れられる方法であり、心身の循環を促してくれます。
朝1杯の白湯は、
アーマを流し、アグニを整え、
ドーシャのバランスを
やさしくリセットする習慣になります。
香りの力で調整する


五感の中でも香りを感じる嗅覚。最も原始的で、本能的で、脳に最速で反応を促してくれる感覚器。
そして、自律神経の調整が得意なので、非常に効率が良い。性質ごとのおすすめの香りをご紹介します。
炎症が起きやすくイライラする
ピッタにおすすめのアロマ
燃え過ぎている
火のエネルギーを鎮静しましょう。
鎮静・冷却・リラックス効果のある香りがおすすめです。
おすすめの香りは、
サンダルウッド、ローズ、ペパーミント。
ピッタにはゴージャスさや贅沢を感じることが不可欠。クールで知的で濃厚で甘みの感じられる香りが適しています。
特にサンダルウッドの成分であるサンタロール類は精神を深く鎮めてくれます。
ローズに含まれるシトロネロールやゲラニオールは抗不安作用やホルモンバランスの調整に役立ちます。


神経過敏で、ソワソワ落ち着かない
ヴァータにおすすめのアロマ
とにかく、自律神経をなだめてあげましょう。
温かさ、安心感。神経にやさしく、やさしく...
おすすめの香りは、
カモミール・ローマン、マジョラム。
特にカモミールは、古代から神経系の疾患での治療に用いられてきました。
神経過敏やソワソワに、カモミール・ローマンに含まれる成分イソブチルアンゲラートやイソアミルアンゲラートが中枢神経系を鎮静させ、安心感を感じるはたらきをします。


鬱っぽい、やる気出ない
カパにおすすめのアロマ
カパには、刺激を与えることが重要です。
しかし、いきなりハードだと受け入れられないので、徐々に刺激を与えていきましょう。
おすすめの香りは、
オレンジ・スイートやレモンなどの柑橘系、
ブラックペッパー、サイプレスなど。
落ちこんだ気分には、柑橘系をプラスして。
主要成分のリモネンが気分を高揚させ、血流もアップさせます。
冷え、体が重いならブラックペッパー。
β-カリオフィレンが血行促進。
むくみをすっきりしたい時は、サイプレスを。
α-ピネン、セドロールが利尿作用、体液の流れを整える、呼吸を深めるなどのはたらきを助けます。


不調は、次に向かうためのチャンス
症状が出る。
これは、あなたの心と体からのサインです。
「見直して欲しいよ」と、
訴えかけているのですね。
これが、
体からきているものなのか、
心が抱えているものなのか、
はたまた前世からの何かが影響しているのか・・・?
その時、その時で。
今のあなただから、
見直せる。
今のあなたに、
見直して欲しい。
だから、
起きていること
だと考えています。
我慢したり、
みなかったことにすることは、
簡単です。
しかし、無視すればするほど、
問題は見えないところで、どんどんと ふくらんでいく。
だから、いつかは、
目を向けていきたいものです。
健康でも、仕事でも、同様ですね。
大きな問題にしないためには、日頃から注意深く観察をして、把握していることが重要です。


与えられている体はひとつ
今回の人生。
与えられた体はひとつ。
何にも変え難い『健康』を守れるのは、
自分自身しかいません。
自分の体質を知って、
どんな時で対処できるように。
何かとお忙しい日々かと思いますが、
幸せな人生を築くためにも、日頃から、心と体を大切にしていきたいですね。
ご紹介したおすすめの香りは、
ウェルネスアカデミーMAI校長の
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